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ChatGPTに入力した内容は学習される?理由と対策をわかりやすく解説

生成AIリテラシー診断チーム
更新: 2026年1月11日
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「ChatGPTに入力した内容って、学習に使われるの?」——生成AIを使う上で、多くの方が気になる疑問ではないでしょうか。

結論から言えば、設定によっては入力内容が学習に利用される場合があります

本記事では、ChatGPTがユーザーの入力内容を学習に使用する理由、その仕組み、そして学習されないようにするための具体的な対策を解説します。

ChatGPTの「学習」とは何か

まず、「学習」という言葉の意味を正しく理解しましょう。

AIにおける「学習」の2つの意味

AIの文脈で「学習」という言葉は、2つの異なる意味で使われます:

1. モデルのトレーニング(訓練)

大量のデータを使ってAIモデルのパラメータを調整し、性能を向上させるプロセスです。これが一般的に「AIの学習」と呼ばれるものです。

2. 会話履歴の記憶

ChatGPTが同じセッション内で前の会話を覚えていること。これは「学習」ではなく、一時的な「記憶」です。

本記事で扱うのは、主に1. モデルのトレーニングについてです。

ChatGPTのモデル改善プロセス

OpenAIは、ChatGPTのモデルを継続的に改善しています。このプロセスには以下が含まれます:

  • ユーザーからのフィードバック(👍👎ボタンなど)
  • ユーザーとの会話データの分析
  • 人間のレビューによる品質向上

この中で、「ユーザーとの会話データ」が利用される可能性があるのです。

なぜユーザーの入力が学習に使われるのか

OpenAIがユーザーの入力を学習に利用する理由は、主に以下の3つです。

1. モデルの品質向上

実際のユーザーがどのような質問をし、どのような回答を期待しているかを知ることで、より良い回答を生成できるモデルを開発できます。

例えば:

  • よくある質問パターンの把握
  • わかりにくい回答の改善
  • 新しい話題への対応力向上

2. 安全性の向上

不適切なリクエストや危険な回答を検出し、防止するためのトレーニングにも活用されます。

  • 有害なコンテンツの検出
  • ジェイルブレイク(安全機能の回避)対策
  • 偏見やバイアスの軽減

3. 新機能の開発

ユーザーがどのようにChatGPTを使っているかを分析することで、新しい機能やサービスの開発に役立てています。

学習に使用される範囲と条件

デフォルトの設定

ChatGPT(無料版・有料版)のデフォルト設定では、ユーザーとの会話内容がモデル改善のために使用される可能性があります

ただし、これはすべての会話が直接学習に使われるわけではありません:

  • 会話データはフィルタリング・匿名化処理される
  • 人間のレビュー担当者が品質確認のために確認する場合がある
  • すべてのデータが実際のトレーニングに使われるわけではない

APIとChatGPT(Web/アプリ)の違い

ChatGPT(Web版・モバイルアプリ)

  • デフォルトでは学習に利用される可能性あり
  • 設定でオプトアウト(拒否)可能

OpenAI API

  • デフォルトでは学習に利用されない
  • 開発者向けのAPIは、プライバシー保護が重視されている

ChatGPT Enterpriseの場合

ChatGPT Enterprise(企業向けプラン)では、デフォルトで会話データが学習に利用されません。企業の機密情報を扱う前提で設計されています。

学習に使用されないようにする方法

ユーザーの入力がモデル改善に使用されることを防ぐ方法を紹介します。

方法1:チャット履歴をオフにする

ChatGPTの設定で「Chat history & training」をオフにすると、会話がモデルのトレーニングに使用されなくなります。

設定手順

  1. ChatGPTにログイン
  2. 左下のプロフィールアイコンをクリック
  3. 「Settings」を選択
  4. 「Data controls」を選択
  5. 「Improve the model for everyone」をオフにする

注意点

  • この設定をオンにすると、会話履歴が保存されなくなります
  • 新しいセッションでは過去の会話を参照できなくなります
  • 会話データはOpenAIのサーバーに30日間保持された後、削除されます

方法2:Temporary Chat(一時チャット)を使用する

2024年に導入された「Temporary Chat」機能を使うと、その会話はモデルのトレーニングに使用されません。

使い方

  1. 新しいチャットを開始
  2. ChatGPT画面の右上にあるドロップダウンメニューから「Temporary chat」を選択
  3. その会話は履歴に保存されず、学習にも使用されない

メリット

  • 通常の会話履歴は保持したまま、特定の会話だけ学習対象外にできる
  • 機密性の高い内容を入力する際に便利

方法3:ChatGPT EnterpriseまたはTeamプランを利用する

企業向けのプランでは、デフォルトで会話データが学習に利用されません。

  • ChatGPT Team:中小企業向け
  • ChatGPT Enterprise:大企業向け

これらのプランでは:

  • 会話データはモデルトレーニングに使用されない
  • SOC 2 Type 2準拠のセキュリティ
  • データ暗号化
  • 管理者向けのコントロール機能

方法4:OpenAI APIを利用する

開発者やビジネスユースでOpenAI APIを利用する場合、デフォルトでデータは学習に使用されません。

APIを使ったアプリケーション開発や、社内システムへの組み込みを行う場合は、APIの利用を検討してください。

方法5:データ削除リクエストを行う

OpenAIに対して、過去のデータの削除をリクエストすることも可能です。

アカウント設定から、または privacy@openai.com へ連絡することで、データ削除を依頼できます。

学習されることを前提とした使い方

学習対象外の設定をしていても、以下の点は意識しておくべきです。

入力してはいけない情報

どのような設定であっても、以下の情報はChatGPTに入力すべきではありません:

絶対に入力してはいけない情報

  • パスワード
  • クレジットカード番号
  • マイナンバー
  • 銀行口座情報

慎重に扱うべき情報

  • 個人を特定できる情報(氏名、住所、電話番号など)
  • 企業の機密情報
  • 顧客情報
  • 未公開の事業計画

情報を匿名化・抽象化する

機密情報を含む内容を相談したい場合は、以下のように匿名化・抽象化しましょう:

悪い例

プロンプト
田中太郎(電話番号:090-XXXX-XXXX)という顧客から
クレームがありました。対応方法を教えてください。

良い例

プロンプト
ある顧客からクレームがありました。
内容は「商品が説明と異なる」というものです。
対応方法を教えてください。

固有名詞や個人情報を含めなくても、多くの場合、十分に役立つ回答を得られます。

企業での利用における注意点

社内ルールの策定

企業でChatGPTを利用する場合は、以下について社内ルールを策定することをおすすめします:

  • 入力してよい情報の範囲
  • 使用してよいプラン(無料版/有料版/Enterprise)
  • 学習オプトアウト設定の義務化
  • 機密情報の取り扱いルール

適切なプランの選択

| ニーズ | 推奨プラン |

|--------|-----------|

| 個人での軽い利用 | 無料版(設定でオプトアウト) |

| 個人での本格利用 | Plus(設定でオプトアウト) |

| チームでの利用 | Team |

| 企業全体での利用 | Enterprise |

| システム開発・組み込み | API |

機密性の高い情報を扱う業務では、Enterprise版やAPIの利用を検討してください。

よくある質問

Q1:オプトアウトしても会話データは保存される?

A:はい、オプトアウトしても会話データは一定期間(30日間)OpenAIのサーバーに保存されます。これは不正利用の監視やシステムの安定性維持のためです。ただし、モデルのトレーニングには使用されません。

Q2:過去の会話も学習に使われている?

A:オプトアウト設定をオンにする前の会話については、学習に使用された可能性があります。ただし、個々のユーザーの会話がそのまま学習されるわけではなく、フィルタリングや匿名化が行われています。

Q3:他のユーザーに自分の入力内容が見える?

A:通常の利用では、他のユーザーに入力内容が見えることはありません。ただし、学習に使用されたデータがモデルの回答に影響を与える可能性はゼロではありません。機密情報は入力しないことが最も安全です。

Q4:削除リクエストをすれば完全に消える?

A:削除リクエストを行うと、OpenAIのシステムからデータが削除されます。ただし、すでに学習に使用されたデータについては、モデルから「忘れさせる」ことは技術的に困難です。

まとめ

ChatGPTがユーザーの入力を学習に使用する理由と、その対策についてまとめます。

なぜ学習に使われるのか

  • モデルの品質向上
  • 安全性の向上
  • 新機能の開発

学習されないようにする方法

  1. 「Improve the model for everyone」設定をオフにする
  2. Temporary Chat(一時チャット)を使用する
  3. ChatGPT Enterprise/Teamプランを利用する
  4. OpenAI APIを利用する
  5. 必要に応じてデータ削除をリクエストする

常に意識すべきこと

  • パスワードや個人情報は入力しない
  • 機密情報は匿名化・抽象化する
  • 企業利用では適切なプランを選択する

生成AIを安全に活用するためには、仕組みを理解した上で適切な設定と使い方を心がけることが重要です。


最終更新日: 2026年1月12日

執筆者: 生成AIリテラシー診断チーム

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